【事例紹介】㈱フジテレビ 湾岸スタジオ屋上へのSynecoculture構築支援

2025/10/30

◆概要

株式会社フジテレビジョン(以下、フジテレビ)様の湾岸スタジオ屋上へのSynecoculture構築を支援しました。導入からの17か月間で約40種類の有用植物が収穫できており、社員の皆様のコミュニケーションの活性化や癒しの提供にも寄与しています。

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前列左から:斉藤エマ氏(湾岸スタジオ・スタッフ)、岡村亜弥氏(湾岸スタジオ・スタッフ)、
堤章太氏(湾岸スタジオ・スタッフ)、海老原極氏(業務イノベーション推進部 部長・当時)、
室井稔雄氏(業務イノベーション推進部・スタッフ)

◆背景

フジテレビ様は、「伝える、変える」のスローガンのもと持続可能な社会の実現をめざし、地球環境への配慮を行いながら美しい街づくりを目指す活動や、“誰一人取り残さない”共生社会を目指した活動に取り組まれています※1。これらの活動の一環として、未来を担う子供達に対し物質循環を学ぶ場の提供や、耕作放棄地の活用可能性などを期待して、SynecOの伴走のもと湾岸スタジオ屋上の未活用スペースにSynecocultureを導入されました。

◆変化

SynecOが提供したメインテナンスアドバイスを参考に、積極的な種苗の導入と農園管理が行われ、3月の立ち上げから翌年8月までの間に約40種類の有用植物が収穫できました。同時に、農園および隣接する屋上緑地の生態系が豊かになったことが確認されています。収穫物は社員や知人の皆様の間で活用され、収穫をシェアすることをきっかけにコミュニケーションが活発化しています。農園での作業を通じて得られる癒しや植物の成長を見守る喜びも、生態系が提供する「文化的サービス」として参加者のウェルビーイングの向上にも貢献しています。

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(導入予定地)

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(導入 2024年3月)

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(17か月後 2025年8月)

湾岸スタジオ屋上の有効活用を検討しているなか、たまたまテレビで「協生農法」の特集を拝見し

是非トライしてみたいとSynecO様にコンタクトしたことが2023年11月のことと記憶しております。

そこからは2024年1月に湾岸スタジオ屋上をご覧いただき、同年3月末にトライアルファームをスタートさせました。「種が発芽する」「苗に花が咲く」「実をつける」等のポジティブな出来事や、「発芽しない」「枯れてしまう」「実をつけない」等のネガティブなことのどちらも発見があったり、メキシコ料理に欠かせない野菜のトマティーヨの育苗にチャレンジし、少量ではありましたが実の収穫ができたことでの達成感を感じたり、癒されたり心配したりとすっかりのめりこんでいきました。特に初期は何かあればすぐにSynecO様にご連絡をして、なかなか育たないことにヤキモキしながらも都度丁寧にご対応いただき、感謝の念しかございません。

その後、少しずつ協力者にも恵まれ、現在は私のほかに4人に仲間達と関わりを続けております。

その仲間のひとりからは「味が濃いけど優しい懐かしい味がする野菜などを収穫して、それまで料理を一切しなかったのに煮物をつくったり、飾りつけするお皿も買ったりと家での食生活が豊かになった。」、「5人でのグループチャットで水やりをしたとかトマトを収穫したというやりとりも癒しになる」という意見が寄せられたり、私が考えていたこと以上にいろいろと良い意味での化学反応がおこりつつあると実感しております。

今後も急ぐことはなく、ゆっくりと着実に維持しながら拡張を目指してまいります。


株式会社フジテレビジョン コーポレート本部 総務局 業務イノベーション推進部 部長 海老原 極さま(当時)

◆この事例に関連するサービス

【経済活動と自然資本の再生産の両立】 Synecoculture圃場導入コンサルティング
【生態系リテラシーの向上】 ワークショップ、座学・講演


※1 フジテレビのサステナビリティ

※協生農法は株式会社桜自然塾の商標または登録商標です。

※掲載内容は取材当時のものです。